男前な彼女

待ってて




◇*.・゚.・゚.・゚.・゚

◇*.・゚.・゚.・゚




カーテンから漏れる光で目を覚ます。



ゆっくりと体を起こすと、昨日より頭がすっきりしていることに気が付いた。



問題は、まだ解決しているわけじゃないけれど、

“頑張ろう”という前向きな気持ちだけで今日を過ごせる気がした。








『咲夜らしくないよ』







そうだ。



すぐにへこたれるなんて、あたしらしくなかった。





やっぱり、どこかで諦めていたのかもしれない。



だから、隼人さんのことが好きかも、なんて…




逃げてただけだ。







今度はもう逃げない。


どんなに避けられたって追いかけてやるから…





大和は迷惑だって、言うかな?



でも……





――止められないんだよ。






自分でもよく分かんないけど、



抑えきれなくて。







もうお前がなんと言おうと、











――逃がさないから……






あたしは、そう誓った。












< 379 / 412 >

この作品をシェア

pagetop