男前な彼女






だからこそ、さらに涙が出た。







『一人で泣くなよ』









『俺を頼れよ』












そんなことを言ってもらえたのなんて、初めてだったから。






あたし、本当は強くないんだよ?







こんな見た目のせいで強がってるだけで、本当は弱いんだよ?











頼っていいの?








甘えていいの?










あたしは日が暮れるまで、上牧の胸の中で泣き続けた。




温かいその胸が…




心地よかった…













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