ウソ★スキ
もうイヤだ
……時間って絶対に一定に過ぎていくものじゃない。

今朝、バスに乗っている時間は、あっという間に過ぎてしまって。

いつもの半分くらいの時間のように感じた。


そういえば、いつもの急カーブ、通ったっけ?

それすら覚えていなかった。



ソラを残して、あたしはキラとバスを下りた。

「今日の体育、サッカーだったよねー。めんどくさーい」

キラは一人言を言いながら、軽い足取りで学校への道を進む。


だけど、あたしは。


なんだか、キラと2人になるのが怖くて、思うように足が動かなかった。



そんなあたしに気づいて、キラがあたしの方を振り返った。


「美夕?ボーッとしてどうしたの? 早く行こ!」


きっとそう言うキラは、いつもと変わらない笑顔なんだろうけど、



あたしは、キラの顔をまともに見ることが出来なかった。







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