◇◆センセイは俺の!◆◇

“俺の”センセイ!




「お~めっちゃいい天気♪」


「だね~♪」



朝から快晴!


屋上のフェンスはあったかくなっていて、掴んだ手から伝わってくる。



この柳高校に入って初めて屋上にきた日も確か今日みたいな天気のいい日だった。


あの頃がつい最近に思える。



「何~大チャン回想録~?」


「いいだろが、今日で最後なんだから。」


「はぁ…もう卒業かぁ。」



瞳はフェンスにすがりながら、制服の胸ポケットに付いた赤と白のリボンに触れ、呟いた。



そう。


俺達、今日柳高校を卒業します。



いろいろあったなぁ…。
恋も友情も勉強も進路も…



俺、この高校3年間でちょっとは成長できたかな?



バカで子供っぽくて、めんどくさがりで、カッコ悪いけど…泣き虫で。



そんな俺も少しは大人に近づけたのかな。



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