小悪魔男子



「…今頃何に乗ってるのかなぁ~…」


「ん?何?」


「あ、いや、何でもない」



思わず口に出てしまったようだ。



今は放課後。



目の前には真希と薫ちゃん、そして…



「おい、食わないならもらうぞ」



「………」




何事もなかったかのように接してくる和樹の姿があった。




昨日一日で何があったか分からないけど、相当元気になったみたいでこっちが調子狂っちゃう。



それとは真逆に、薫ちゃんはなんだかよそよそしいし…。



訳のわからないまま放課後になり、今はみんなでファーストフードを食べに来てるんだ。





「ねぇ?この後どうしようか?」


和樹に奪われそうになったハンバーガーを取り返しながら尋ねる。



「カラオケにでも行きましょうよ~」


ストレス発散したいし、と呟く薫ちゃん。



「俺も別にいいぜ」


「真希は??」


あたしの問いに彼女も「いいよ」と頷いた。


だけど…






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