小悪魔男子



『宜しくね!!…お名前は?』



初めて出逢ったあの時、僕に笑いかけてくれた。


温かい気持ちになる笑顔は、母さん意外に初めてだったんだ。



そして、きっかけは それからすぐにやってきた。








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--------------………




「すぐに戻るから、いい子でお留守番しててね?」


「うん!早く帰ってきてね?」


「うん。すぐだから」


「絶対?絶対だよ!?」

「はいはい。絶対ね?」




その日、母は僕の保育園の手続きの為に出掛けて行った。


一人で留守番をするという好奇心と、この広い家に一人っきりなんだという不安、両方が入り混じった気持ちになっていた。







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