許婚は生徒さま


「あ~らいらっしゃい!」


少し興奮ぎみなお母さんの声が玄関の方から聞こえてきた


「もっと早く来るように言っといたのに」


あたしにはそんな美由紀さんの声ももう聞こえなくて


ただ机に肘をついて頭を抱えるしかなかった



しっかりと眉間にしわを寄せながら


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