私の夢と、彼の事情
15歳の、夏。

こうして私のひと夏の冒険は、始まりを
迎えた。

明日、二人で京都までの新幹線のチケッ
トを買いにいこう。

それから、ホテルもとって。

旅行の準備もして。

出発は、そう、3日後。

上手くいく保障なんてないけれど、なぜ
か不安にはならなかった。

大丈夫。

十分な追い風は吹いている。

夏空の下。

私の胸はただ、これから始まる冒険に
胸を高鳴らせていた。



end
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