禁じられた遊び
おまけの章

勇人Side

九条の館か

何年ぶりに足を踏み込んだだろうか?

父上のお使いで何度か、パーティに参加はしたことがあるが

私用で来たのは初めてかもしれないな

随分と荒んだ屋敷だ

俺の実家とは比べ物にならないほど、荒れている

克海の繁栄時期は終わったな

馬鹿みたいにデカイ顔をして、事業に取り組むからだ

自分が神にでもなったつもりか?

好き勝手にやった結果が、こうなるんだ

もう九条克海の時代は永遠と来ねえんだよ

俺が潰してやる

俺に忠誠をたてた人間を傷つけるつけると、どういう仕打ちがくるのか

身体で教えてやろう

まあ、理解したところで、修正する機会はもうないが

俺に逆らうってことが、どういうことか身を持って理解しろよ

俺は九条の館の中心に向かって、歩を進めた

左耳のついているエメラルドの石がついているピアスに触れた

これは、克波のしるしだ

克波が俺に忠誠を誓い、決して裏切らず、永遠に俺の元にいることの証

ルビーは小花

次は桃香の石を用意するべきか?

まだ、早いかもな

桃香の顔を思い出すと、俺は自然と笑みが漏れていた

あいつは、不思議なヤツだ

今まで見てきた女とは違う

放っておけないんだ

突き放すことができない

なんでかわからないが、俺のそばにいてほしいと思ってしまう

「くだらねえ
今、考えることじゃねえだろうが」

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