禁じられた遊び

桃香Side⑤

玄関から向って右側にある応接間に、勇人さんが通された

10畳の和室だ

中央にテーブルが置いてあり、座布団が4枚並べらてある

床の間には、ママが生けた花が置いてあった

パパと勇人さんが、向かい合って座り、あたしは襖の近くに正座していた

階段からバタバタと誰かが、駆け降りてくる音がすると襖が勢いよく開いた

「小山内会長!
義妹が何か仕出かしましたか?」

良太郎が、息をきらして部屋に飛び込んできた

肩を大きく上下に揺らし、勇人さんの隣に膝をついた

良太郎が、勇人さんの左腕を掴んで目を剥きだしている

「これ、良太郎
小山内様に失礼だろう」

お義父さんまで『様』付け?
…って勇人さんて、そんなにすごい人なの?

あたしは貴美恵さんの『権力と金だけはあるから』という言葉を思い出した

腕を掴まれている勇人さんの眼球が、ぎろりと動いて、良太郎を睨んだ

勇人さんの威圧的な視線に良太郎がぱっと、手を離した

勇人さんの後ろに良太郎がさがると、あたしの隣に座り、太もものぱちんと叩いた

乾いた音が室内に響く

「小山内生徒会長に、何をしたんだ!」

良太郎が小声であたしを叱った

痛い……

痣の上を、また叩くなんて

良太郎の目が鋭かった

憎しみの籠った目で、あたしを睨み、そしてまた手があがった

叩かれる!

あたしは目をつぶり、身体に力を入れた

『何か』したのは良太郎なのに

どうしてあたしが悪者にされるの?

「西岡!」

勇人さんが大きな声を出した

良太郎の手が、空中でぴたっと停止する

あたしは片目を開けたまま、良太郎の掌を見つめた

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