先生、この気持ちはどうすればいいですか?
「せんせっ」

教室内を回っていた優作先生を
小声で呼び止めた。



「ん?
説明わからなかったぁ?」

私の手元を覗き込む先生。


心臓が
ドクン、と音を立てた。



「そうじゃなくて、
先生の髪、ぴょんって……。
寝癖、ついてますよ」

「ホント!?
どこ?」



クラス中の視線が集まる。


「ごめん、
気にせず続けてください!」





「先生、焦りすぎですって」

「だって……。
ねー、どこ?」



先生は髪型を
すごく気にしてる。

いつもきっちり
セットされてるのだ。

今朝は寝坊しちゃったのかな?
< 202 / 391 >

この作品をシェア

pagetop