おれの恋



それから一週間後、オトンにもオカンにも茜の両親にも離婚調停の趣旨を伝えた

……もちろん茜にも。



これには、さすがに驚いたのか焦ったのか分からないけど

必死に俺の機嫌取りをし出す茜の父親。



だけど…

『俺の意志は変わりません。次の休みに家庭裁判所に行って申し立てして来ます。』


先に申立書を提出しなければいけない…



足りない頭で色々と考えていたら、家裁に行く前日…

茜から予想外の言葉を聞く。



「離婚するー…」


『えっ…ほんまに!?』


あれだけ“嫌や”と言っていたのに
どう言う風の吹き回しやろ?って、不思議に思った俺は
茜に理由を聞いたら…



「子供が…出来たの…」


『うせやん!?』


もちろん、俺の子じゃない。

言い切れる!だって、ここ数ヶ月…茜としてないんやから

茜が俺の子を妊娠する訳がない。

誰の子とか、そんな事どうでも良い!!






てか、何て絶妙なタイミングやろう…



別れたくないって言い続けてた間も
浮気を続けていたって事やけど…


そんな事すら、どうでも良くなるくらい嬉しい。





これで…やっと…

離婚できる。








それから、話はとんとん拍子に進み

ついに…その時が来た。



茜の作った借金に関しては

茜の親が払う事になり、

一応…円満離婚なんかな?








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