窓、ひらけば君と恋。
彼は教卓の前に立ち、軽く礼をした。


「松原英人君。仲良く。じゃあ、空いてる席に座って」


そう先生が言うと松原君は席へと向かった。

女子たちはそれを目で追っていた…



〜昼休み〜


「カッコイイ…」

香奈がポッーと松原君を見ていた。


もしかして…

「なに〜!もしかして香奈!好きになったとか?」


えっ!ウソ!


香奈は一瞬赤くなり、ゆっくりと頷いた。

正直者の香奈はすぐに認めた。


「一目惚れって…こと…」


私はなんかモヤモヤした。


「私…松原君のこと…一目惚れしたみたい」


「そっかぁ!応援してあげるよ!ねえ!香澄!」


応援…してあげるの?

私は…

「…うん…香奈、頑張って」



夕日がもう沈みかけていた。

私はとぼとぼ家へと向かった。


私は親友の恋を心から応援出来ない自分に戸惑っていた…
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