Two Strange InterestS
afterword
 その後のエピソードを、少しだけ。


 まずは、その心に大きな傷を負った……っていうか私が負わせてしまった林檎ちゃん。
 さすがの彼女も最初は傷心で、バイト先で薫と顔をあわせるたびに、気まず~い空気になってしまったらしいのだが。

 私と薫がヨリを戻した(……別れていたわけじゃないんだけどなー?)ことなど、周囲からの情報、そして彼自身の行動を見れば一目瞭然。慌てて本人に問い詰めると、彼にしては珍しく、そしてきっと頑張って嘘の話を広げ、私と付き合っていることを彼女に告げた。

 ……という点は褒めてあげたいのだが、彼がノーマルでも大丈夫であることを確信した彼女は、また、以前の調子を取り戻そうとしている。ヲイ、どうしてもっと強く「これ以上関わるな」って釘を刺しておかなかったのかな?(そんなこと出来るような性格じゃないことは、私が一番分かっているけど)

 ただ……林檎ちゃん、私を見つめる目が少し違うのだ。何と言うか、ライバル視なんだけど前のような軽蔑じみた視線ではない。噂では、私が「どーやって薫をノーマルに引き戻したのか」を必死に探っているらしい。ご愁傷様である。絶対に真実は教えてあげないけどさ。
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