半径1㍍禁止

「んじゃ、俺も帰ーろ。」

そう言って、桐斗が立ち上がった。

「……え?」

私が言う。


「帰るんでしょ?それとも何?
もっと、俺と一緒にいたい?」

桐斗が私の顎をクイッとあげた。

「…なっ!そんなはずないじゃん!」

私が背中を向ける。


チラッと、後ろを見ると桐斗が笑っていた。


「藍衣って、可愛い。」

「うるさい。」


なんだかんだ言って。

優しい桐斗に心を許していた。


「今度は、ゆっくりできるといいね。」

耳元で囁かれた。


これがなければ、もっといいんだけど!!


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