恋する背中をつかまえて


抱き締められていた腕の力が
急に抜けたと思ったら。

桜井さんが
床に座り込んでいた。





どうしたの?





「あー…ほっとした」


え?

なに??





「美羽お前、俺の心臓を
鋼鉄だと思ってねぇか?
ハラハラさせやがって…」


ため息をつきながら
眼を見つめる桜井さんは、
力が抜けたみたいになっている。



.
< 185 / 423 >

この作品をシェア

pagetop