国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい

豊かな緑の中で、何人もの少女たちが慣れた手つきで、畑仕事に精を出していた。



・・・今年は、なんだかあまり育ちが良くないわね。



その中の一人、見事な碧の瞳を持つ少女は、収穫した野菜たちを手にとって、ため息をついた。


「レア!そろそろ夕べの祈りの時間が来るわ。早く帰りましょう」


「ええ、今行くわ」


レアは手早く、野菜を木の皮で編んだ籠につめると、それを背中にしょった。




レアが、ここ、ウェスタにやってきてから6年がたち、

奴隷として売られた10歳の子供は、

腰まである艶やかな黒髪を持つ、16歳の美しい娘へと成長していた。







< 15 / 522 >

この作品をシェア

pagetop