国王陛下は純潔乙女を独占愛で染め上げたい

うだるような暑さで、外へ出る気にもなれず、少女は手持ち無沙汰だった。

侍女たちはあれやこれやと世話を焼いてはくれるが、どれも気が乗らず、吐息が漏れる。



・・そうだわ!お兄様に会いに行きましょう!

最近、忙しいと言って、ちっとも遊んでくださらないんだもの。



念入りに支度を整えたまでは良かったが、数人の侍女とともに部屋を出たとたん、

少女は、兄王の部屋を目指して駆け出した。


「お待ちくださいませ。ディスコルディア様!」


思い立ったらすぐ行動。

ディスコルディアのすばやさは、日常茶飯事であったので、

侍女は、いつでも目を光らせて心の準備をしていた。

それでもやはり追いつくことができず、

必死で彼女の背を追う侍女の行列ができた--。






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