魔女と魔獣
「また、長電話して!!
その分、店手伝いなさいよ!!」

おかあさんが怒鳴った。


「は~い!!」
私は返事をした。

 けっこう手伝ってるよ……


「店やってんだ。」
受話器の向こうで
真重が言った。


「うん。ジンギスカン屋」


「マジ?くいて~~
もうどんくらい食ってないかな。」


「そうなの?
今度食べにおいでよ。」


「うん。
ところで今度の日曜日は会えないんだ。」


「え~~~ど~~して!?」
ものすごいガッカリ・・・


「ちょっと用事があってさ。」


「断れないの?」


「ごめん。急に予定入っちゃってさ。」

私は悲しくて
無言になった。


最近心が不安定だ。

「まにょ?もしもし……
ごめんな……?」


困った様子の真重に
涙がこみ上げる。

「その次の日曜まで
会えないんだよ……
さびしいよ。」
愛しすぎて
わがままになっていく。
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