魔女と魔獣
「どーいうとこ?
俺には、あいつに劣ってるとこなんて
わかんねーけどな。」


「あんたの父親は
マジュが自分に似てるって
言ったけど、大間違いね。
正真正銘の息子と瓜二つなのに
何を血迷ったのか
笑っちゃうわ。」


和重の目に炎が見えだしたけど
私は、真重に会えない
イライラと
おっさんに対しての怒り
そして真重に対する嫌がらせを
パパから聞いていたから
この際、きっちり言わせてもらおうと
燃え上がる。



「そういう姑息な手を使う男が
マジュを超すことは
絶対にないわ。
おっさんも勘違いしてんのよ。
マジュがあまりに素敵過ぎて
願望が鏡のような
あんたより
全然似てないマジュを似てるなんて
ほざくんだわ。
これこそ、馬鹿親子!!
あははは・・・・」



私の声はロビーに響き渡った。


受付の女子社員が大きく
うなづいてるのが見えた。


「その精神直さないと
あんたはいつまでもマジュに
勝てない。
マジュに逆恨みする前に
自分を見つめなおしたら?」


さっきまで同情していたのに
マジュをいじめる
の言葉で私にスイッチが入ってしまった。
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