魔女と魔獣
ベットに横たわった。


一瞬あの時の悪夢が
よぎった。


真重は私の動揺を見逃さなかった。


「俺のものにするから。
ずっとずっと想像してた。
だから忘れろ。
これからは俺のことだけ
ここに刻みつけるから。」


真重の強い目に

私は静かに目を閉じる。



夢のような時がおとづれる。
やっと真重のものになる。

あの時のおそろしい波ではなく
静かで優しい波が何度も
何度も押し寄せた。


その波が強くなると
真重は

「愛してる」
そういってキスをしに
戻ってくる。


シャイな真重が
私を安心させるために
言葉をつかって
傷をいやしてくれているのが
心を温かくした。


長い時間をかけて
波はどんどん強くなっていく。


自然に口から出る
声は甘いあえぎ声から
叫び声に近くなり

私は慌てて
口を押さえた。


真重が笑った。


体のすべてを
真重の愛のこもった
唇と舌そして
綺麗な指で愛されて
私はやっと、あの悪夢から
解放されるときを迎えた。
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