双子の王子様






教室から出ていく人の波を、私は席についたまま眺めてた。









私が入学したのは、私立の朝陽(あさひ)高校。


比較的頭の良い人が入る学校。
何故ここに入ったかというと…。

元々頭が良い訳じゃなくて…。


実にくだらない。




初め、名札がローマ字表記なのに憧れて志望した。






目指して勉強するうちに、志望動機がちっちゃい…とふと気づく。







こんなんで大丈夫なの?私の将来…。




みんな違う高校行くし、私も別のにしよっかな。





そう思い、先生に相談した。





すると返ってきたのは…












『やっぱり、小川には無理だったか』












は?









カッチーン







そう言われると、もう意地でも入ってやるって思った。






私は必死になって勉強し、見事入学した。




その先生はかなり驚いてた。





どんなもんよっ。




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