澄んだ瞳に




そして、パパが言った。


「それで、話って、なんだ……?」



すると、


「俺、智香ちゃんと付き合ってる。」


お兄ちゃんが言った。



パパもママも、少し驚いた様子だった。



すると、パパは静かに言ったのだった。



「人様の大事な娘さんだ。泣かせるんじゃないぞ。それに、智香ちゃんは澪の親友だからな……。」



「わかってる………。」


お兄ちゃんも、静かに答えた。



そして、シーンとなった。


すると、ママが言った。


「良かったじゃない……若いんだから、いっぱい恋愛しなさいよ。それで、智香ちゃんのご両親は、ご存知なの?」



「あ〜…。さっき家に寄って挨拶だけはしてきた。」


ママも、お兄ちゃんの前の彼女とのことは、知っていた。


お兄ちゃんに、彼女が出来たのを、喜んでるんだと、私は、思った。


その彼女が、智香だったので、少し驚いていたけど。


そして、目の前の4人を見ていて、淳のことを思い出した。



今度の日曜日に、挨拶に来ると言っていた。



淳が私と付き合ってますと言ったら、パパとママは、一体どんな反応をするのだろうかと……。



お兄ちゃんの時みたいに、喜んでくれるのか……。



少し、不安になった。




すると、ママが、突然、変なことを言い出したのだった。




< 160 / 277 >

この作品をシェア

pagetop