LOVE IDIOT

第七章

涼が待っている。
涼が待っている。
涼が待っている。

・・・かと思っていたのは私だけみたいで。

先輩。

私はズルいんですか?
これは特別っていうんですか?

なにも考えずに日々を過ごしていた。

「宮比」

今までの仇が、返ってきた。

「・・・涼―――――」

もう、言っても良いよね。


 LOVE IDIOT
  ずる賢さ


ガラッ!!


「遅れましたっ!!」

思いっきり遅刻した私は、教室のドアを勢い良く開く。
先生は呆然と立ち尽くしていた。

「は、早瀬っ・・・?」

「すいません、ちょっと朝調子悪くて!」

「ぉ、おう・・・まぁ、座れ」

「うすっ!!」


シャキシャキ
シャキシャキ


私は威勢良く歩く。
大半の女子は私に釘付けだ(私もやる時はやるんです)。


ガタン


「(遅かったじゃん宮比!)」

「(うん、ごめん)」

「(どしたの?)」

「(ちょっとね)」

今日は確か陸上部あったよね。
私は手のひらに『陸上部』と油性ペンで大きく書いた。


「じゃあ・・・ページ43!」


「(よしっ!)」

今日はちょっと頑張っちゃおうかな!!


 * * * 


「(おい佐山)」

「(・・・)」

「(佐山!)」

「(・・・何)」

「(き、昨日の宿題提出・・・)」

「(もう提出したから)」

「(ぁ、あそうっすか・・・)」



斉藤、斉藤、斉藤。



なんだよ昨日から斉藤って。
そんなに気になるわけ?

「(ムカムカムカムカ)」



今日は部活サボる、絶対に。



 * * * 


「あ、早瀬さん!」

「え?」

パタパタと可愛い足音をさせて走ってくるのは・・・



「斉藤さん?」



「こ、これ、俺の分も!今日が提出日なんでしたよねっ!?」

「え、うん」

斉藤さんはノートを私が持っているノートの山に置いた。

こ、これでまた重さがひとつ・・・

「あ、やっぱ持ちます!て、ていうか手伝います!!」


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