雨のち晴れ

ヒイロはいつもニコニコと笑っている

あんまり心配しても仕方ないか


半分諦めて教室に向かうと
少したってからリュウジがきた


リュウジにアズのことをきくと



そのうちくるんじゃね?


と普通に返されてしまった



それから1限がおわっても
4限がおわってもアズは来ないままだった




どうしたんだろぉ…

心配だなぁ…



こんな時、アズなら
『心配すんなや!』

そうやって笑ってくれる


窓の外は真っ青な雲ひとつない
綺麗な空が広がっていた

「……穂―。…嘉ぁ穂ぉ!!!」


ぼーっとしていると
リュウジとヒイロが
呼んでいるのに気付かなかった



< 69 / 83 >

この作品をシェア

pagetop