雨のち晴れ


それから他愛ない話で盛り上がった。

アズがいなくなってから
一番楽しい日かもしれない。



するとリュウジが



「あっ、やばい!俺今日委員会だった!」



慌ててリュウジは屋上を出た。


まだ6限の途中なのに。
まぁほとんど終わりみたいなもんか!



日が傾いて夕日が
あたしとヒイロを包んだ。




「なんか、眩しいね」


あたしが呟くと



「だな。なぁ、嘉穂」



とヒイロがあたしのほうを向いた。




「ん?どうしたの?」



「このあと、暇?どっかいかね?」



「いいよ!3人で遊ぶの久しぶりだし」



あたしがはしゃいでいると
ヒイロがちょっと俯いて



「じゃなくて!ふ、2人で」



夕日で顔が赤いのか
そうじゃないのかわからないけど
少し顔が赤い気がした。



「いいよ?リュウジ委員会だしね!」




「嘉穂は、可愛いやつだなー」




そういうとヒイロは
鞄とってくると言って屋上を出た。





可愛いとかお世辞でも
言わないでよ…



ちょっとドキってしたじゃんか。



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