先輩彼氏☆後輩彼女


瑞希ちゃんの怒った声が
返ってきた。



「ちゃんと、話聞いて?」

「もうふうから
聞くことなんてないっ」


「最後まで聞けって!!」



いつもと口調が違うあたしに
瑞希ちゃんもビックリした。



「最後まで聞いてないのに
勝手に逃げんな!!」


男子が言いそうな台詞。

それを言っている自分がいる。



「あたしは先輩が好き。」


あたしのその言葉に
瑞希ちゃんは固まった。


「窓羽春輝のことが好き。

ちゃんと好きで
付き合ったんだよ。」



落ち着いて言えた。



「だから、瑞希ちゃんとの
約束、破ったつもりはない」



瑞希ちゃんが少しずつ、
こっちに体を動かしている。


「瑞希ちゃんはあたしの
大切で大好きな親友だもん」



だから・・・

だから絶好なんて言わないで。



「でも、捨てたよ?」


瑞希ちゃんの涙に交じった
声がはっきりと聞こえた。










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