ファースト ラブ ~女子高校生×ホストクラブ経営者~
ヒロはエレベーターから廊下を除いて花音がドアを開けるのを見て振り返った。


「カイトさん・・・・」


カイトはしゃがみ込んで頭を両手で抱えていた。








翌日の昼頃、目が覚めたカイトはトイレに駆け込んだ。


久しぶりの嘔吐だ。


――あんなに飲んでも酔えなかった・・・残ったのは気分の悪さだけ。


「クソッ!」


酔っ払ってすべてを忘れるタイプではないが、今回だけはそうなりたかった。


非情な人間になって小夜子の事を忘れたかった。


昨日の花音の悲しそうな顔を思い出す。


「・・・もう君といられない」


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