ファースト ラブ ~女子高校生×ホストクラブ経営者~
テーブルに付いた2人にソムリエが近づき深くお辞儀をした。


車で来たカイトは小夜子にグラスワインを勧めた。



「いいよ カイトが飲まないんだったらあたしもいらない すみません ワインは結構です」



50歳代の白髪の見え隠れするソムリエは嫌な顔一つせずにもう一度頭を下げていなくなった。



「カイト、こんな所で食事だなんてどうしたの?」


小夜子がおどけて聞く。


カイトがにこりともしないからだ。



――もしかして嘘がばれた?



それでも良いと小夜子は思った。



――罵倒してもらってあたしにカイトを忘れさせて欲しい。



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