ファースト ラブ ~女子高校生×ホストクラブ経営者~
黒塗りの高級車のトランクにスーツケースが納められるのを見届けると、花音は後部座席に先に座っていた母の隣に座る。



「お父さんは?」


「アランとは空港で待ち合わせよ」


そっか・・・と花音は窓の外を見た。



最後にマンションの入り口を見る。



――カイトさん、いるはずがないのに。



カイトの姿を求めてしまい花音は頭を大きく振った。



「空港で軽く食事をしましょうね?アランが楽しみにしていたから」


「ん・・・」


にこにことアランの事を話す母は母1人、子1人の責任感という重荷が取れて、前よりもさらに生き生きとしていた。



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