一筋縄では逝かせない★
ハプニング7



おばあさんは高速金ちゃん走りでどんどん王様を地上へと導いていきました。



「(地上の世界なんて、何年振りかのう…)」



ふと、城を振り返り、



「…ぐっばい…まい、きゃっする…」



と小さく手を振りました。



「ちょっとあなた。この前のおばあさんじゃない?王様を何処へ連れて行こうってのよ!?」



見ると、女神が二人の行く手を阻んでいました。



「地上よ、地上!」



「だからって、王様は…」



「了承は得たわ」



おばあさんは女神が言い終える前にズバリと言いました。



「そう。ならいいわ」



いとも簡単に女神は退きました。



「(変にあっさりと退いたわね…)」



おばあさんが疑問符を浮かべながら進む後ろで女神が、



「もう一生帰ってこないでね〜」



と腕を振っていました。




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