一筋縄では逝かせない★



「…んだよ。おまえも分かってんじゃん。」



犬は一息置くと、拗ねたように呟きました。



「僕たちにはまだ説明されていなかったはずなのに、お兄さんの理解が早すぎたってことが言いたいんですよね?」



キジは1人、深刻そうな顔をして犬に詰め寄ります。



「だからー、俺の勘違いかもしれねーって。」



そんなキジを追い払うため、自らの考えに犬は蓋をしました。



それでもキジは諦めません。



「お兄さんが、これより前から、この事に気付いていたってことですか?」



2人は気が付きませんでした。



「若。いつ、気付きましたか…。」



「何の話だよ?」



男と兄がそんな会話をしていたのを…。




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