一筋縄では逝かせない★



「ほれほれー、差が開いとるぞ、猿さん♪」



「…っせぇよ!第一俺は超高速なんたらなんて習得してねぇんだよ!!じいさんと同レベルで走れるわけねぇじゃんかよ!」



王様は、ぜいぜいと息をきらせながら走る猿を背中の上から叱咤激励します。



「…そりゃそうかもしれん。でもじゃったら今習得すればよいじゃろう?」



「…んな簡単に言うんじゃねぇよ!!」



「おばあさんの得意技なんじゃろう??それをじいさんができるようになった…お前さんができん理由がどこにある?」



「あんたたまにまともなこと言うよな…」



「…っていうかちゃんと追いついてくれなきゃ困るのじゃー!気になるのじゃ!」



「…前言撤回!!」



猿はそう叫びつつも、必死に目を凝らしておじいさんの走りを観察し、



「右足を踏み込むと同時に左足を……はっ!」



見よう見まねで足を動かしてみました。




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