イジワルな恋人


……だけど、それでも嫌なんだもん。


他の女の子と一緒にいて欲しくない。

触って欲しくない。



キスなんて……、

しちゃやだよ……っ。


……なのに、嫌われるのが怖くて何も言えない。


大体……、いい訳もしないで『言えない』なんて……。

女の子の扱いに慣れてるなら、もっと上手くかわしてよ。


上手に嘘ついてよ……。

あたしに、気付かせないくらいに上手く騙してくれたらいいのに。


……でも、言えないって事は、何か『理由』があるって事?


『理由』って、なに……?


「俺は前も言った通り、気持ちは変わってない。

水谷が桜木とうまくいってるなら何も言わないけど……」


見つめてくる先輩の目が、あまりに真剣で真っ直ぐで……目が、逸らせなかった。


「水谷がそんな顔してるなら、俺も引けない」

「……っ」


それは、中澤先輩からの、三度目の告白……。


「水谷が好きだ。……俺が水谷を守るよ。幸せにする」


好きだった人からの、三度目の告白―――……。




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