さみしいよダーリン★
「何だ?」



あたしは澄人の腕から抜けて、窓際に行った。



外は真っ暗で下を見れば車が絶え間なく走っている。



ここは東京だもん、北海道とは訳が違うよね。



っていうか、澄人はこんないい家に住んでたんだね。



「歌乃・・・・・・・・?」


「あたしね、ちっちゃい時から結構な淋しがりやだったの。」



幼なじみの蘭ちゃんとはいつも一緒で、置いていかれたりしたらすぐ泣いてたって言ってた。



「今までの彼氏にもいつもくっついてた。でもそれが相手には重かったみたいでそれが原因で振られてばっかり。」


フフッと笑って笑えるでしょ?って言った。


窓に映る澄人は静かにそれを聞いていた。



「だから、あたしね、今回はそんなことがないように隠して頑張ろうと思ったの。」


「隠して・・・・・・・」


「うん。だけど、もう耐えられなくなった。仕事が忙しいのはわかるよ。だけどあたしは淋しくてどうしようもなかった。」



会えないし


電話だって短いし


へたしたら1週間何も無いときだってあった。




「そんなのあたし・・・耐えられない。だから」


「だから、別れようと思ったのか?」


「そう。澄人にはきっともっといい人が見つかるよ。あたしみたいな分からず屋じゃなくて、きちんと理解してくれる人。」



そう。きっとあたしとは合わなかったんだよ。



だから、お互いにもっと合ってる相手を見つけた方がいいんだよ。



あたしがゆっくり振り替えると



「絶対にやだ。」





< 12 / 124 >

この作品をシェア

pagetop