メロンパンの恋の味
「ほら」
そう言って、手渡された、コップの中の水。
両手で持って飲んでみたけど
一向に落ち着かない。
徹は、そんな、あたしの心を知ってか知らずか
テレビをつけると
「汗かいたから、シャワー浴びてくる」
なんて言って部屋を出て行った。
とにかく、テレビを見て、落ち着こう。
テレビ画面には、お笑い芸人が漫才をしていた。
いつもなら大笑いで観ているのに
今は、心から笑えない…
あたしって、カナリの小心者かも…
その時…
プルルル~プルルル~プルルル~
ドキッ!?
携帯の音…
あたしじゃない…
徹の携帯だ…