メロンパンの恋の味

「ほら」

そう言って、手渡された、コップの中の水。


両手で持って飲んでみたけど


一向に落ち着かない。

徹は、そんな、あたしの心を知ってか知らずか

テレビをつけると


「汗かいたから、シャワー浴びてくる」

なんて言って部屋を出て行った。


とにかく、テレビを見て、落ち着こう。

テレビ画面には、お笑い芸人が漫才をしていた。


いつもなら大笑いで観ているのに



今は、心から笑えない…


あたしって、カナリの小心者かも…




その時…



プルルル~プルルル~プルルル~


ドキッ!?


携帯の音…

あたしじゃない…

徹の携帯だ…



< 111 / 135 >

この作品をシェア

pagetop