Over star
「母さんっ流れ星!!」

「あら、本当?サラは運がいいのね。」



だだっ広い草原の真ん中に、一人の少女と、その母親がいた。

少女は、14歳くらいだろうか。

赤く長い髪を後ろで束ね、赤いひもでくくってある。



目は透き通った緑色をしている。


これが、ナズルの証拠だ。


ナズルの種族は、赤い髪に緑の瞳が特徴的。





そう、この少女もまた、カナルに殺される運命なのだ。



「運がいいんだったら、私たちの村にはカナルは来ないよね?」

サラと呼ばれた少女は母親を見上げて言った。

母親は、空を見上げて、

「そうね、来なければいいけどね………」

とつぶやいた。







その直後だった。



村のはずれから悲鳴が聞こえたのは………















< 2 / 12 >

この作品をシェア

pagetop