虹色サイダー
「この間は……」


「付き合っていく上で、セックスは大切な問題だって」



さすが我が妹、質問が終わる前に答えをくれた。


こういうところを上手く使わないから、男を器用に転がせないんだよな。


器量は贔屓目に見てもいい方なのに勿体無い。



「あれー、俺そんなこと言ったっけ?」


「このテキトー兄貴」



モテないわけじゃなかろうに、この性格になかなか男は強気に出れないとみた。



「だからって、たった二、三回で振るのは酷くないかい?」



ふん、とまた膨れたのが背中越しにわかる。


頬に空気を溜めた妹の変わりに、俺は白い息を吐く。


 
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