メイドのお仕事
◆◆潤◇◇



利琥、葉凪。

結婚おめでとう。



何か、実感ないな。


二人が結婚する事じゃなくて、もう毎日、バカ出来ないって事が。


寂しくて、受け入れられないんだ。


僕らしくないね。


僕は祐樹と一緒に、大学に行くんだ。


そのまま医者になろうと思ってる。



もう二人に逢えないと思うと、よく分からない感情が込み上げてくる。


二度と逢えないわけじゃないのに。


独りでいる時間が、酷く辛い。


いつになったら慣れるんだろうね。


僕は、笑って祝福するって決めたのに。


みっともなくて…ごめんね。




二人の幸せ、心から願ってる。


利琥。

葉凪の事、ちゃんと守るんだよ。




「潤ーっ」

「葉凪、何かあったら何でも相談乗るから」

「うん…ありがと」

「何かってなんだよ、潤」

「利琥は我侭だから、嫌になる事もあると思う」

「うん」

「そしたら、俺が慰めてあげるから」

「うんっ」

「おい、お前ら!」



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