メイドのお仕事

「いい度胸してるね、君♪♪」

「可愛いーっ、僕タイプ」


口々に評価され、私は固まったまま。


「おい、女」

「っ…はい」


目を合わせずに返事をする。


その人から出ているドス黒いオーラを感じないようにしながら。



「放課後、校門、さっさと来い」


単発的に、単語が並べられる。

え…何?


「返事は?」


「あっ……はい」

催促され、とりあえず了承する。



すると、4人はそれぞれの自席に戻っていった。

ちなみに私の後ろ席は、黒いオーラを発していた一番怖い人。





訳の分からないまま、そして怯えながらHRが始まった。



「―――っおい!!!」


何も考えたくなくて、寝る姿勢に入っていると、後ろから怒鳴り声が聞こえた。



「はは…っ、はいぃ!!!」


慌てて起き上がると、……っ怖!!



「邪魔なんだよ、てめぇのその鞄が」

「す…っ、すいませんっっ」



凄まじい速さで、自分の鞄をどかす。




……もうやだぁ…。





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