メイドのお仕事

「…ばいばい」



香は俺の前を通り過ぎていった。

こんなにあっさり…終わるもんなのか。



小さく息を吐きながらベンチを見ると、何か置いてあった。


…香の携帯。



俺は急いで香を探す……が、姿はもうなかった。

さっき…香が悪魔のような顔で見ていた携帯…。



多少の罪悪感があったが、それを無視して俺は携帯を開いた。


あるサイトが開きっぱなしになっていて、ブログのようだった。


【第3回 美少女コンテスト 綾乃―アヤノ―】



―――今回の優勝者は…親友の綾乃。

親友だと思っていたのに、裏切るなんて。

信じてた分、仕返しはちゃんとするからっ

綾乃には何をしよっかな?

この前の優勝者には軽く罵倒しただけだから…。

今回は…顔にキズでも作ってあげよっかなぁ

女の顔に傷入れるのって楽しいんだよねぇっ

じゃあ早速、今から決行!!―――


―――やってきたよー!いやぁ、綾乃の怯えっぷりったらもう最高!!

ごめんなさい連発してたし

しまいには泣き出しちゃうしさぁーあははっ

楽しかったぁ、お疲れ様―――




「何だよこれ…香、が…」



【第4回 美少女コンテスト 瑞希―ミズキ―】

【第5回 美少女コンテスト 美登里―ミドリ―】




…そして、俺は見つけた。




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