お嬢様とヤンキー
ユリ子は水城に、家を出た理由から今までの経路について話した。
家がたまらなく退屈なこと。
婚約の話を断って、家を飛び出したこと。
そのとき出会ったヤンキーのこと。
そして、椎名がついた嘘のこと。
「あはは!佐瀬さんやるねぇ」
「そうね、今考えればすごいことよね」
水城は笑って話を聞いて、ユリ子の不安を拭いとってくれた。
「で?私はどうしたらいい?」
「協力して欲しいの。
友だちの家に泊まっていることになっているでしょう?
水城さんからの一言があれば、両親も信じると思うし、安心すると思うの」
「・・・・・・うーん」
「ごめんなさい。やっぱ迷惑よね」
ユリ子の父のことだ。
しくじったらタダじゃ済まされないだろう。
危険な賭けをするようなもの。
「いいよ」
「ホント!?」
「でも、それだけじゃダメ。もっと上手くやろうよ」
「ありがとう。でも、どうやって?」
「とりあえず、家にきてくれる?今どこにいるの?」