お大事にしてください
無9
やっぱり・・・。理緒は思った。
思った通り、奈々はしつように赤い斑点の事を聞いてきた。
「どうしたの?それ・・・。なんか、随分ひどくなってない?」
「うぅん、昨日、お風呂で洗ってたらこんな風になちゃって。」
嘘は言ってない。
「病院とか行った?」
「ま、なんとか。」
ここは濁しておいた。こうなった原因は、はっきりしている。病院に行ってもどうにかなるものでもない。それに理緒には、あの薬がある。
「なら、いいんだけど。これから夏本番なんだから、男子を悲しませるような事だけはしちゃダメだよぉ。」
また、執拗に理緒の肌を撫で回した。
「だからぁ、それ、キモいって。」
「だって、理緒の肌、気持ちいいんだもん。」
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