SUMMER DAYS -24's Outsider Love Songs-
Teenage Attitude
It's My Simple Radio
聴こえてくるだろ
It's My Pure Love Noise
小さな恋の歌さ

ライブから2日後の月曜日、僕はコード進行と歌詞をメモしながら、アンプを繋がず音が出ないエクスプローラーを弾いていた。
「ねえ、ここってどうやったら進めるの?」
「ああ、そこはマスクの奴に交代して、でその壁が壊せばいいから」
「サンキュー、ありがと」
「なあ、今日オレの家で曲作りをしようって言ったのはケンじゃないか」
「こんな怪しげなゲームがあったら曲作りなんて出来ない」

ケンの目的はその行程において大体果たされる事が無い。
この日は二人で曲作りをしようと言う話だったが、結局ケンはテレビゲームに夢中になっていたし、曲作りは僕一人でしていた。

「でもさ、意外だよな」
ケンはテレビ画面から目を離さずに僕に言った。
「昔のユウスケは恋とかそんな歌詞、絶対書かなかったじゃん」
「お前、オレが書く歌詞なんて大して読んで無いだろ」
僕は少し照れた事を隠しながら反論した。
「まあ、どっちでもいいけどさ」
ケンはやっぱりテレビ画面から目を離さなかった。
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