逆境があるから生きていられた
10月模試 筑波大学E判定 
11月模試 筑波大学E判定
12月模試 筑波大学E判定
正月 模試 筑波大学E判定
そうして向かえたセンター試験・・・筑波大学E判定
迷いは無かった。二次試験の願書、「筑波大学」。
さあこれから!という頃、父は狂った。家はめちゃくちゃだった。
親は憎みあい、母は殻に閉じこもった。私はというと、そんな母にあたってしまう罪悪感で自分にイライラしていた。でも仲介する時間も悩みを聞く時間も私にはなかった。それよりいっそうこのことが追い討ちをかけて、なんとののしられようと勉強した。
ごめんね、受からないと、離婚できないんだよね。早く救い出すからね。
自由になったら、きっとお姉ちゃんにも会えるよね。
こんなところで悩んでいる暇も、止まっている暇も無いんだ。
なにより早くうかって、早くおばあちゃんに会いに行くんだから。認知症なんか私がなおす。おばあちゃん待っていて!

・・・そして、受かった。
親は発表もまだなのに、すでに予備校に申し込んで浪人手続き完了していた。誰もが奇跡だといった。
受かったと電話した瞬間、父の声が聞こえなくなった。通じなくなって「もしもーし」とずっと言っていたら、「よかった。本当によかった」と何度も何度もいった。泣いていたんだ。反対していたのに。胸が熱くなった。まず何をしたいか聞かれたので
「おばあちゃんに会いに行かせてください。」といった。
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