COLORS【紫】パープルA
「そうだ!桶!!」

「オケ?」

「そう!!ここから五百メートルくらい歩いたところに『さくら湯』っていうお風呂屋さんがあってね。ほぼ毎日そこに通っているって言ってたわ」

『さくら湯』!!

よし!!そうと決まれば早速……って……。

「ここから先は任せろ」

はぁ?

「俺が必ず捕まえてやる」

「またまた~そんな上手いこと言っちゃって、どうせ『女湯の覗き』ができるとか思っているんじゃないの?」

「アハハハ……相変わらず鋭いね、藍ちゃん」

やっぱりね。
あんたの考えてることなんてお見通しよ。

「廉一人じゃ世の中の女子が危ない、私も一緒に行くからね!!」

「……ったく、どういう意味だよ」

「そういう意味よ」

斯くして私たちはマンションの管理人十年のベテラン、小山さんのおかげにより有力な情報を得ることができた。

覚悟しなさいよ!!美並哲哉!

いざ!!『さくら湯』へ!!
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