遊女と経営者の恋愛事情
車から降りて少し歩くと
大きなお寺が出て来て
そのお寺で花と線香を受け取り
お寺の裏側へと回るとそこには…。
綺麗な海が見える見晴らしのいい
墓地があった…。
「お墓…?」
龍也さんは黙ったまま
砂利の敷かれた足場をゆっくりと歩いて
一番奥にあるお墓の前で足を止めた。
目の前のお墓には…。
私と同じ名字が…書かれていた…。
「これって……」
「結衣の両親の墓だ。墓参りした事ないって…女将から聞かされてたからな…」
私のお父さんとお母さんが眠る…お墓。
初めて見る…お墓。