遊女と経営者の恋愛事情

「……何でしょうか」


私は一歩一歩ゆっくり足を前へ出して
ベッドへ座っている男へと近付く。


「あんたから…この仕事を取ったら…あんたはどーなんだろーな…」


男は私を向かい合わせになる様に
自分の膝へと跨がらせる。


「…私の…仕事を取る?それは…遊女として働けなくなるって事ですか?」


「ああ。そうだ」


遊女じゃなくなる…?
じゃあ私には何が残るの?
遊女以外の仕事なんてした事ない私に、他の事なんて出来る訳がない。



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