イチ*コイ
今までずっと、愛がわからなかった。
けど、今やっとわかった気がするんだ。
手を繋ぐだけで心が暖かくなる。
この感情を教えてくれたのはお前だよ、美華。
だからお前に伝えたいんだ。
「ありがとう……」
精一杯の愛を込めて、美華にキスをした。
「あの…斗真?」
「ん?」
「プレゼント…あるんだけど、受け取ってもらえる?」
…俺にプレゼント?
俺は美華と1つなれてそれで十分なんだが…
まあ、もらえる物はもらっとくか。
「おー」
「じゃあバッグ取ってくるね」
恥ずかしそうにシーツにくるまった身体を起こす。
もう見たっつーの。
「…っぅ、いた…いっ」
「大丈夫かっ?」
「ぅ…大丈夫…っ」
苦しそうに笑う美華。
そういや処女喪失したばっかなんだよな…。
気遣ってやんねぇと。
「鞄だろ?」
「ん…ありがとう」
鞄を拾って美華に渡す。
ごそごそと中を漁って、ベットに水色の箱が置かれる。
「お行儀悪いけど…受け取ってください」