この想いを君に…2
そんな事を考えながらパドックに向かっていると

「よっ!」

後ろから声を掛けてくれたのはあたしのスポンサー、茨木 ミウさんとその旦那様で会社員のカツさん。

「あ〜!!
いつもありがとうございます!!」

あたしは慌てて頭を下げた。

「そんな、畏まらなくてもいいよ!」

カツさんは相変わらず優しい言葉を掛けてくれる。

「むっちゃん、今回もなかなか良さそうよね!!」

ミウさんの笑顔にはいつもホッとする。

「今日も頑張ります!」

あたしが笑うと二人も笑って頷いてくれた。

「…むっちゃん」

ミウさんはあたしの顔を覗き込むと

「何かあったの?目が腫れてる…」

目薬、いっぱいさしたのになあ…

バレてる。
< 152 / 177 >

この作品をシェア

pagetop